不振が続いていた柔道の世界選手権で、女子48kキロ級の谷亮子選手(トヨタ自動車)がヤネト・ベルモイ選手(キューバ)に優勢勝ちで金メダルを獲得しました。
また、男子無差別級で棟田康幸選手(警視庁)、女子無差別級でも塚田真希(綜合警備保障)が決勝で勝ち、共に金メダルを手にしました。
柔道関係者はほっとしていることでしょう。プレッシャーの掛かった最終日に見事な成績を残した3人の選手はすばらしい勝利でした。おめでとうございます。
ただ、今大会の日本勢はここまで散々のできでした。特に男子は棟田選手が優勝しなければ史上初の金メダル0に終わるところでした。審判の判定などに苦しんだところはあったにせよ、結果は金1、銅1の2つしかメダルを取れませんでした。
練習方法、考え方など根本を変えなければ北京オリンピックは苦しいものになりそうです。
しかし、斉藤仁監督が言った「柔道じゃねえ、こんなの」という言葉は気になります。90キロ級の泉浩選手(旭化成)は「敗北感はない」と言っていました。100キロ超級の井上康生選手(綜合警備保障)、100キロ級の鈴木桂治選手(平成管財)も判定に納得がいかないようでした。
そうですね、確かに今の世界の柔道は日本が生み出した柔道ではないでしょう。山下泰裕氏は国際柔道連盟の理事に落選しました。今後、ますます日本の影響力は低下していくでしょう。
ただこれは日本の選んだ道でもあるわけです。嫌なら、世界に広めずに鎖国的な道を選ぶ方法はありました。(今でもあります)
カラー柔道着の導入、オリンピックの無差別級の廃止、日本の柔道関係者は歯がゆい思いでいっぱいでしょう。でも、その時に日本の柔道関係者は何をしたのでしょうか?
例えば無差別級の廃止。日本の主張は “柔よく剛を制す” ということが柔道の基本だということなのでしょう。では日本は無差別級に誰を派遣したのでしょうか。山下泰裕選手・斉藤仁選手・正木嘉美・小川直也選手、など日本が無差別級に送り込んだ代表たちはいずれも “超級” の選手でした。女子も同じです。
“柔よく剛を制す”ならば、なぜ、谷亮子選手や野村忠宏選手を送り込まなかったのでしょうか。優勝はできないでしょう。でも柔道の持つ魅力や心は伝えられたかもしれません。(メダルを捨ててまでの行動ならば)
特に谷選手。漫画 “YAWARA” の猪熊柔は無差別級に出場する設定でしたよね。ヤワラちゃんならばそこのところを真似して欲しかったです。
ケガしたらどうするんだ!というのなら、世界の動きが正しいということになってしまいます。
ていうか、日本の柔道関係者。もう少しうまく立ち回れないでしょうか。 “世界の山下” が理事にすらなれないなんて。
今回のもろもろの結果は被害者なのか言い訳なのか。
いろいろ考えさせられた世界柔道選手権でした。
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2007年09月17日
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